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身近で有難い支援―病気の子のきょうだいを支援する団体のご紹介

コロナ禍が始まって自宅で映画を観る時間が増えました。多くは子どもの映画ばかりですが、JPSグループ映画担当の尚子さんイチオシの「Wonder ワンダー 君は太陽」は絶対に見たいと、早くから取り寄せていました。自宅学習やクラスメイトの意地悪、ハロウィンの仮装など、子ども達にも身近な話題が盛り込んであったせいか、5歳の長女は珍しく一緒に見てくれました。長女と一緒に見たせいもありますが、印象的だったのが主人公の姉Viaの存在。病気の主人公を温かく保護する姉ですが、「(弟ばかりではなく)私のことも見て!」という気持ちを誰にもこぼせず苦しんでいました。困難な病いや障害、心ない差別に力強く立ち向かっていく家族がメインのテーマですが、病気の子のきょうだいの苦しみにも深く共感できる作品でした。そんな病気の子のきょうだいを支援する団体ってあるのかしらと調べてみたら・・ありました!

SibshopsのHPから転載しています

病気や障害のある子のきょうだいを支援するために、1990年に米国で設立された団体です。日本語では兄弟だけでなく姉妹も含むことを示すため「きょうだい」と平仮名表記するようです。Sibshopとは、sibling(きょうだい)のためのworkshopという意味の造語で、きょうだいが主役となって楽しみながら不安や悩みを共有するプログラムなのだそうです。日本にも、そのsibshopsを提供する団体があります。

しぶたねの代表は、ご自身が心臓病児のきょうだいだったという経験から、きょうだいが安心して過ごせる場所をつくろうと2003年11月ボランティアグループ「しぶたね(Sibling support たねまきプロジェクト)」を設立。年に2回、米国のSibshopsをベースに、病児のきょうだいを対象としたワークショップ「きょうだいさんの日」を行っているそうです。

NPO法人しぶたねのHPから転載しています

無料で公開されている「きょうだいさんの本」は絵も言葉も温かく心に響きました。家族を失ったきょうだいさんのための「きょうだいさんのための本②」も素敵です。家族の死を受け入れる苦しみも一人で乗り越える必要なんてないということを平易な言葉と優しい絵で伝えてくれています。

毎週金曜日の夜にzoomを使って続けておられる「金曜日シブレッドのへやのとびらあけておくね」という企画も魅力的でした。特別困ったことがなくても、おやすみが言いあえたらいいなと、金曜日の夜だけ用意しているzoomのお部屋に、Sibling(きょうだい)をもじったヒーロー、シブレッドが待っていてくれます。コロナ禍で外出が難しい今、見守ってくれる大人は親以外いない場合がほとんどです。その親を独占できないのが病児のきょうだい。身近で有難い支援ってこういうことだなぁと思い、ここでご紹介させていただきました。仁美

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