「パンデミックってなに?」「原因は?」「なぜ今?」「薬はあるの?」「いつ終わる?」・・・・などなど、お子さんから質問の嵐にあっている親御さんは少なくないことでしょう。
前回のブログでは、新型コロナウイルスについて小さなお子さんと話しあう際に役立つビデオをご紹介しました。
今日は、もう少し大きな中高生のお子さんから大人までが、ウイルスや感染を理解するために気軽に観られる、それでいて生物学的な世界にも踏み込んだビデオ等をご紹介します。
この動画の作者は、免疫学がご専門のスタンフォード大学博士研究員・新妻耕太先生と、その奥様ルーシーさん。
「やさしい生物学」という言葉どおり、難しい専門用語をなんと全く使わずに、新型コロナウイルスのあらましについて12回シリーズで解説してくださっています。
そのため、科学のバックグラウンドがない人や、理科に苦手意識がある人も、抵抗なく観ることが出来ると思います。
新型コロナウイルスを理解するために必要な「そもそもウイルスって何?」から始まって、ウイルスの細胞侵入や増殖、感染が広がっていく様子、どうすれば感染拡大を止められるかに至るまでの12回シリーズを見終わる頃には、「ウイルスの基礎知識」が身につきます。
新妻先生が この動画を作成された背景には、「基礎知識を持つことで、それぞれの情報がどれぐらい信頼できるか各々が判断できるように」「情報を正しく吸収してほしい」という思いが込められているそうです。
英語の方が強いお子さんには同じ内容で英語版のシリーズも、現在のところ4回目まであります。
こちらは、「図解 なんかへんな生き物」「ゆかいな生き物 ㊙︎図鑑」などの著書で知られる人気の生き物クリエーター・ぬまがさワタリさんが、新型コロナウイルスの概要を4枚のイラストにまとめたもの。
「ウイルスの基本的な生態(?)や感染のメカニズムなど、サイエンス的な情報がパッと見でわかるイラストがあると役立つかな…と思った」という ぬまがささんは、数々の一般向け雑誌や記事、動画、ホームページを勉強して この図解を作られたそうです。
それら資料もサイトに詳しく紹介されており、「コロナ関連の新情報は常に疑ってかかるくらいがちょうどいい気がします。私の図解も含め、今後も必ずソースを確認するようにしていただければ」とも付け加えておられます。
ここまで基礎知識を得てきて、さらに詳しく知りたくなった方にオススメの動画がこちらです。「新型コロナウイルスに感染した後、体の中で起きること」「何が肺炎をもたらすのか」「ワクチンはウイルスにどう働くか」についてビジュアル化してくれています。
美しく正確なコンピューターグラフィックの映像に、思わず人体の中を旅しているような感覚になります。
それもそのはず、大学で人体解剖の経験があり、メディカル・イラストレーターとしても認定された人たちによって制作されています。
生物の構成単位である細胞の仕組みが分かる動画もあります。
どちらも英語ですが、コンピューターならYouTube画面の右下にある設定ボタン内の字幕から、スマートフォンなら同じく画面右上の3つの点の中にある字幕から、日本語を選ぶことができます。
・・・・ご家族で こうした動画を一緒に見ながら、お子さんの新型コロナウイルスに関する疑問について語り合う時間は、もしかしたらティーンの心に寄り添う1つの方法になるのではないでしょうか。
人体という名の小さな大宇宙に思いを馳せることで、絶えず働き続けてくれている自分の身体への「感謝」や「畏敬」の念・・・そうしたものも芽生えてくるかもしれません。
With love, Hisako Tachikawa
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